2日目(11月4日)

 さ、今日が旅行のメイン。

 まず最初は地元のローカル線である下北交通大畑線に乗ります。この路線は廃止された国鉄の路線を地元バス会社が引き取ったという珍しいもので、車両も昔の国鉄のものを使用。いまではすっかり貴重な車両となったのですが、この路線も来春に廃止が決まっています。今後のことを考えると、おそらく最後の乗車となりそう。沿線は紅葉まっさかりでとてもいい景色でした。
左側の車両に乗り込みます。

 田名部〜樺山間で見える早掛沼です。沿線にはすぐ近くまで木が茂ってるところが多く、写真のような開けたところは少しの間だけなのですが、木々がとてもきれいでした。
  
 陸奥関根を過ぎ、カーブを曲がると海が見えてきます。この海こそ津軽海峡。本州側から津軽海峡が臨めるのはこの路線だけです。

 今後の予定を考えると時間がないため、一往復乗って帰ってきたというあっけないものだったのですが、これが最後かと思うとちょっと寂しいですね。


 さ、これからは車で半島をじっくり回ります。大湊に戻って、そこから西方面へ。しばらくは左手に陸奥湾を見ながらの移動です、沿道は松林と紅葉した木が入り混じり、こちらもいい景色でした。木々の向こうに見えるのは陸奥湾です。


 途中から山の中へと入っていきます。ホテルの人に勧められたコースを走っていくと、そこには人工ダムと川内湖。その奥に道の駅があったので、ひとまずそこで止まり、周囲を見てみますか。


 道の駅「かわうち湖」です。中は売店やそばなどのあるレストランで、この裏手の方に川内湖と展望台があります。
  
 こちらが川内湖。奥の方にダムがある人造湖です。下の方に行くとボート乗り場があり湖岸からも見ることができます。


 ここから先は西の海岸線の方に抜けます。よく下北半島を「まさかり」の形に例える人が多いのですが、それで言うと刃先の部分を走る格好。さぞかし海がきれいに・・・・・と思っていたら、沿道はいままでと違って山岳道路のような坂と曲がりくねった道の連続。スピードも上げることができず、タイヤをきしませながらの走行になりました。

 そんな中、奇怪な岩の並ぶ「仏ヶ浦」に寄ります。本来なら遊覧船で行くのがいいのですが、いまはシーズンオフのため船が出ていません。車で行く場合は駐車場から長い遊歩道(というより坂道か階段)をひたすら降りて行かなくてはなりません。

 光が入って良く見えないのですが、高さ10m以上はあるかというかなり大きな岩。
  
 この岩の間をくぐり抜けていくと、さらに多くの岩の数々を見ることができます。これらは長い年月をかけて荒波などで削られてできたもの。

 この岩には、それぞれ仏像仏具を思わせるような形をしているところから仏にちなんだ名前が多く付けられています。

 岩は凝灰岩と呼ばれるもので白っぽい色をしているのが特徴。周囲は砂浜で、遊覧船で来る場合も最初にこの近くに着きます。

 当然帰りは山登りのような道になるわけで、、、くたくたになりがら次へ。佐井(さい)村に入ったところで、海岸にある大きな観光文化館「アルサス」に寄りましょうか。


 「アルサス」の外観です。佐井村を始め、下北半島の観光の情報発信地でもあり、1階には観光案内所や特産品販売所。2階には「海峡ミュウジアム」と呼ばれる博物館。3階は展望台です。
  
 2階のレストランでたべた「アワビいくら丼」です。この辺りではアワビが特産品であり、他にもウニなども新鮮なまま食べることができます。 また仏ヶ浦へ向かう遊覧船も、このアルサスから出ています。


 ここから先は何度か通った道。そして次に目指すのは本州最北端の大間崎です。以前訪問したときは天気が悪く、目の前に浮かんでいる島(弁天島)すらも見なかったのですが、今日はとても天気が良かったので大丈夫かな?


 なかなかいい感じの空ですね。ここでは「マグロの一本釣り」が有名で、右にその形を作ったモニュメントがあります。
 奧に見える灯台のあるところが弁天島。
  
 本州最北端の碑。「ここ本州最北端の地」と書かれています。天気は良かったのですが、弁天島の向こうに見える北海道はほんのわずかに見える程度でした。



 以前に訪れたときにはなかった観光案内板なのですが、これは今年放送されたドラマの撮影地を案内するもの。この反対側にはみやげ店が数件並んでいるのですが、そこではドラマの撮影で訪れた方たちの写真が何枚も飾られていました。



 ここまで、山岳道路のような所を走っていたこともあり時間がかかるかなぁと予想していたのですが、実際はややあまり気味。ここでは先を急がず津軽海峡を眺めながら走っていました。途中には鉄道が開通する予定で建設された橋が、開通が実現されないまま残骸となって残っていました。


 朝にちょっと寄った大畑から中の方に入っていき、奥薬研(おくやげん)温泉で休むことに。海沿いの道から離れ、再び山間部に入っていきます。温泉郷あたりは薬研渓流という渓谷沿いにあり、その中にレストハウス、男女別の露天風呂があります(なんと無料!)。ここで渓谷を眺めながら一息。そのあと周囲の遊歩道を散策。ひばの実験林など珍しいものもありました。


 薬研渓流の遊歩道にある橋から撮影。真ん中のちょっと右のあたりに露天風呂があります。
  
 遊歩道の途中からもう1枚。この渓流は薬研温泉、奥薬研温泉の間にかなり長い距離であり、全部歩くと相当な時間になりますが。。。



 渓流の奧にあるひばの実験林。全国各地のひばの木を集め、産地別ごとに植林してあります。ひばは植林が難しい木なのですが、その特性と自然との兼ね合いを見るために作られたもので、写真のように以前は鉄道が敷かれていました。現在は使用されておらず、ここを歩いて奥の方まで行くことができます。


 今日の訪問はこれで終了。これで半島の外周ほとんどを回ったことになります。この半島で有名な「山」には寄らなかったのですが(^^;それ以外の有名どころはほとんど回ったといえるでしょう。移動中はずっといい天気で、紅葉も終わりに近いとはいえお見事。やはり車で回れたというのが良かったですね。
この辺りの観光はいまぐらいがちょうどおすすめだったかも、と思うような旅でした。


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