その7  (8月14日)

 ここ(釧路)までくると、もう地の果てのような気もしないでもない。
 だが今日は、そこからさらに奥へと向かう。

 釧路を出て、まず向かうのは釧路湿原だ。ここは今年の2月に列車で通ったことがある。いつも思うのだが、一度列車で来たところは「今度車で来よう」と思い、先に車で来たところは「今度は列車かな」と思うようになる。

 釧路市街地を抜けると、裏手の方に大きく湿原が広がってくる。何となく市街地を抜けきらないような気もするが、道路の方は湿原から遠くの方にあるので、湿原を見るためには、横にそれた一本道を走らなければならいのだ。

 細岡展望台に着いた。JR釧路湿原駅から近いこともあって、周囲はにぎやかである。熱気球に乗って空から見ることのできるサービスもあり、駐車場のすぐ近くで熱気球が準備をしていた。

 列車からの眺めより高台に来たこともあって、眺めは最高。川や池、遠くの山裾辺りまで、、、ここで撮影し、時間があるので摩周方面に向かう。
 


釧路湿原の細岡展望台

国道沿いは釧路湿原はあまり走らないものの、塘路湖畔を走ったりと列車からともちがう眺めである。そして雪がないから「ここから牧草地帯なんだなぁ」と言うのがよくわかる。
 摩周について[道の駅 摩周温泉]に行った。ここは・・・事務所のみ?? 場所は釧路川沿いでなかなかいいところだが、周囲の方が充実しているようだ。

 先の予定がわからないので、とりあえず先に進むことに。この辺りもほかとは違う、ひろーーーい牧草地帯だ。「もしかしたら、地平線が見えるかも??」と言うくらい。道はまっすぐなのだが起伏が激しくて、下り坂が先が見えないくらい、急だ(谷底に落っこちそう)。

 海側に出ると厚岸である。ここに来たら「かきめし」を逃す手はない。早速駅へ、、、、と思ったら、売り切れ(やっぱりね)。向かいにある待合所の厨房で作っているのだが、聞いてみると「4,50分くらい待つよ」とのこと。その時間を使って[道の駅 厚岸グルメパーク]へ。ここも道内の道の駅の中では有名なところだ。
 
 ここでは厚岸でとれる海産物を販売しているだけでなく、奥の食堂で焼いて食べることもできる。昼時とあって、すごい混雑していた。日本海側の小さな売店と比べて、こちらのサービスはかなりなもの。食堂は入れなかったが、今回の「道の駅スタンプラリー」は、ここで最後である。今年は34カ所。これを事務所の人に見てもらい、認定印をもらって応募用紙に記入するのだ。

 ここらで晴れてきた。厚岸駅に戻り、念願の「かきめし」を獲得。。。やはり「うまい!!」煮汁のしみこんだカキをサービスしてもらい、これと炊き込みごはんと合わせて食べると何ともいえない。
 で、晴れたら行ってみたいのは岬か、湿原か? 根室では2泊するのでどっちが先でもいいが、時間を考えて納沙布岬にした。厚岸を過ぎると再び広い牧草地帯となる。周囲は何もない。稚内とはまた違う雰囲気なのだが、ここもやはり「地の果て」と言うにふさわしいところなのかもしれない。


これが納沙布岬の碑といえば碑なのか?

 左手に春国岱、風蓮湖が見えてくると根室半島だ。程なく海にも面してくる。根室湾の向こうにはうっすらと国後島も(!) しかし納沙布岬は根室市街地からさらに20kmほど奥に行かなければならず、まだまだ先は長い。
 半島の南側に出ると、ここから先は最果ての太平洋だ。函館から走ってきたのが遠い昔のようだ。日本海、太平洋と去年オホーツク海に行き、宗谷岬、襟裳岬にも行った。渡島半島も走り、最後はこの東端に着けば一応北海道の端っこは全部行ったことになる。。。


 そして納沙布岬に到着。ここもやはりにぎやかだ。だがほかの岬のような象徴的な碑がない。いちおう「四島の架け橋」なるどでかいモニュメントはあるが、これは公園の中だ。遠くには国後のほかに色丹島も見え、「北方領土を返せ」と言う文字があちこちに見える。このあたりは北方領土に関するものの方が多く、最東端というのは強調されていないようだ。

 根室に戻り、名物の「エスカロップ」を食べた。駅前は稚内とは違ってあまりにぎやかではない。店の客の入りも少ないようだ。このあと駅に行ってみたが、ちょうど列車の発車するところだった。ここにはローカル列車しか来ず、急行などはない。乗客の入れ替えを終え列車が行ってしまうと、辺りは誰もいなくなってしまって、夕暮れだったため寂しさがまた一段と増してきていた。



岬に近いところにある「四島の架け橋」

   釧路−釧路湿原−摩周−厚岸−納沙布岬−根室 326.5km


次のページへ   前のページに戻る   「旅の日記」インデックスに戻る