その8 (8月15日)


 今日は、昨日行けなかった霧多布湿原に行く。
 地図で見ると根室のすぐ近くからずうっと広がっているような気がするが、反対側の厚岸側から見て回ろうとすると、80kmほど走らなければならない。道路の車の量はさほどではないので時間はかからないが、面倒である。

 厚岸で再び「かきめし」。それから霧多布湿原へ。市内を横断し、橋を渡って厚岸湖の対岸へと向かう。そこから先はしばらく山の中なのだけれど、海の方に出てきたとたんに木々が少なくなって辺りが開けてきた。


霧多布の琵琶瀬展望台

 湿原の見下ろせる「琵琶瀬展望台」に到着。釧路湿原と違って反対側は海である。ここになって霧が多くなってきたが(まさに?)、湿原の方は見渡すことができた。湿原の遠くに町並みも見えるが、湿原の雄大さはこちらもなかなか見ていいもんだ。


展望台からの湿原の眺め


霧多布岬
 次は近くにある霧多布岬へ。ここは湿原からややそれるが、岬からの眺めも見ておきたい。 岬のある辺りは島で、江ノ島のように一本の橋でつながっている。そしてこの辺りの浜中町の中心地でもある。ここを通り越して、岬へ。
 今回の旅行でも何カ所かの岬に行ったが、ここの景色も独特のもの。あまり目立たないところにあるため展望台付近も地味ではあるが、天気が良くなって、太平洋がきれいだ。陸の方では広い草原の隅で、馬が草をはんでいた。


岬の近くにいた馬

 実はこの辺りには母親の実家があり、ここからその家に行くことにする。挨拶程度に・・・・と思っていたが、結構長居してしまった。まずは寿司屋に連れていってもらう。ここで「この土地ならではだから」と言うことで、サンマの刺身が出てきた。いやぁ、こんなところで食べられるとは。。。 地元では醤油に一味唐辛子をかけて食べるそうだが、実際試してみると、やっぱりわさびと合わせた方が良さそうだ。脂が多いが歯ごたえがなかなかいい。

 そのほかにも、鮭(サーモン)、ほっき貝、昆布の妻までこの土地ならではのものをいただき、大満足である。こういう旅行ではなかなか寿司など高いものには手が出ないので、、、(おいおい)
 
 このあとしばらく昼寝したあと、とうきびもいただいた。さすがに道東にはトウモロコシ畑はないが、帯広あたりの方からいただいたものらしい。とうきびは新鮮なうちにゆでるのが一番にいそうだ。そうすれば甘いし、腹一杯食べられる。

 最後の刺身と、かきフライも。なんかいろいろといただいてばかりで申し訳なかったが、ここのカキはうまい! 煮込まなくてもカキどくとくの臭みがないのでいくつでも食べられそうである。厚岸ではカキをとったあとに一度水に入れて臭みをとっているのだそうだ。

 お礼を言って家を出るときには、もう日が暮れていた。当然のことながらあたりは真っ暗、西側がまだうっすらと明るいのがわかるくらい。道はどこまでもまっすぐというわけではないのだが、ライトを上げておかないと周りがよくわからない。 都会の雑踏から逃れてここに来たのだけれど、これだけ何もない景色はさすがに寂しい。繁華街が遠くにあることもあって、根室は「寂しさ」が漂う町としては一番合うのではないか、とつくづく思った。

   根室−(厚岸)−霧多布−浜中町−根室 187.5km


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