その４ （８月１１日）
今日は今までに比べて、かなり余裕がある。
日高地方の浦河まで行けばいいのだ。
で、宿を出てからとりあえず昨日行けなかった岩見沢に向かう。ここでよっちゃんの店に行って挨拶＆お菓子を買うためである。平日で通勤時間帯なら混雑するのだろうかと思ったが、それほどでもなかった。 つい１ヶ月前に、トミユハさんと２人でふうふう言いながら歩いた道を、今度は車でさーーーっと駆け抜けていく。
と、この辺りは雲が多いようだ。いつも思うが札幌と岩見沢はそれほど距離がなくて途中山なんかもないのに、天気は必ずしも同じではない。
で、早速よっちゃんの店へ。「こう暑いと、（お菓子の）売れ行きがのびないんですよ。」という話であった。そうなのかな。水ようかんとかゼリーとか、冷やして食べるとおいしいものいっぱいあるんだけどな。
ここではいつものように、土産物の詰め合わせと途中で食べるお菓子のほかに、いつもは手の出せないケーキや水まんじゅうなどを買って、岩見沢を後に。ついでに近くにある[道の駅 三笠]まで足を延ばすことにする。ここは農業研修施設と一緒になっていて、農作物の販売が多い。とうきびやすいかなんかが多かったが、ここではアイスクリームを買い、食べながら大きい水車のある農業資料館を見た後、つぎへ。
この先千歳−苫小牧と先に行くのに、途中に[道の駅 マオイの丘公園]があるため、そこに寄ることにする。こちらも地元の農産物の販売が主だ。日本海側と違って、内陸では景色よりも地元の作物の豊かさで勝負している。 どちらも地元のいろいろな団体が出店しており、ここで「とうきび」を食べる。ここらへんではとうきびはゆでるだけ。醤油で焼くのもいいが、「そんなことしなくても、甘くておいしいから」と言われ、食べてみた。なるほどね。シンプルだけど味があるんだな。
いろいろあちこちで買い物をしてきて、そろそろ懐がつきてきた。苫小牧辺りで銀行を探すが、なかなか見つからず。苫小牧も日高方面の道に近いと思ってたが以外に遠くって、ここで時間がつぶれたが、ようやっと念願の日高方面の道を走れるな・・・・・・
ここも景色の良さでは有名なところ。今度は右手に海を臨むが、反対側は馬のいる牧場が多く、緩やかな丘や平原が続く。最初はこういう景色がまっすぐに進むのかなぁと思っていたが、上下の変化に富んでおり、高台からまっすぐ坂を下るときには「おーーーーーっ」というような、絵に描いたような海岸と
平原のパノラマを見ることができる。
しばらく走っているうちに、霧が多くなってきた。昨日までの青々とした日本海と対照的で、白っぽくあれている太平洋。それもだんだんと見えなくなってきていた。途中の牧場か農場などに寄りたかったが、地図を見て何とかなるだろうと思っていたのが甘かったらしい。周囲は馬に乗れる牧場は多かったが、後はよくわからないところばかり。残念である。
[道の駅 サラブレッドロード新冠]に着いた。今までの景色には不釣り合いなほど大きい町に出たようで、隣には生協のスーパーがあったが、反対側にはもっと大きい建物がある。入ってみると「レ・コード館」というレコードの博物館のようだ。時間も余ってることだし、入ってみるか。
「レ・コード館」は博物館だけかと思ったら、図書館やらレコードバンク（要はレコードがいっぱいたまっている）やら、、、コンサートホールまである。とりあえずミュージアムスペースに入ると、中でガイドさんが客を集めて展示物の説明をしていた。どうもここはかなり「ただものではない」所のようだ。かなり昔の（円盤形になったころの）レコード、世界に５つしかない最初の蓄音機の１つとかがそのまま展示されていたり、盤が変わっていたりレーベルが変わっていたりするレコードがいっぱいある。 もちろん昔のものから最近のものまでのいろいろな曲のレコードもたくさんおいてあった。 蓄音機でレコードが聴けるサービスも。
こんなところで（と言っては失礼だが）これほどすごいものを・・・ と驚きつつ、新冠を後に。隣の静内もかなり大きな町。大型のショッピングモールとかスーパーがずっと並んでいる。その横を１両で走り抜けていく小さいディーゼル車とあまりにも不釣り合いなほど。
町の中心地を抜ければまた牧場の広がる景色に戻るのだが、霧がだんだん濃くなってきた。[道の駅 みついし]はオートキャンプ場やライダーハウスなどの設備があるが、霧では周囲がよくわからない。売店では名物の「みついし昆布」などが販売されていた。ここまで来ると浦河までもう一息である。
が、先に行くに連れて道は霧で見えなくなるばかりで、ついには霧雨まで降ってきてしまった。襟裳岬は明日にして、今日はここでストップである。海に近いのだろうが、この辺りの景色はすっかり見えなくなってしまった。明日は晴れるだろうか？
札幌−岩見沢−三笠−(苫小牧)−新冠−浦河 284.7km