その4 (8月15日)

 今日はこの旅行中、初めて曇り空でした。
 今日泊まった宿というのは実にアットホーム。他の宿泊者とおしゃべりなどしながら、みんなで一緒に食事などできました。しかし、今後の予定などを考えるとそうそうに宿を後にしなければならず、ちょっと残念。

 今日の最初は深名線の廃線跡巡りなのですが、私の周辺にはこれを何度もやっている方が何人か居られるので、いろいろと情報をもらっていました。宿に宿泊していた方の一人もそうだったので、いろいろ内容を聞いてから回ってみました。

 今では跡地も撤去作業が続いているらしく残っているものも少なかったのですが、何とか探せそうです。
 母子里から朱鞠内方面は未舗装道路を通ります。途中にはごらんの大きなダムもありました。


 今日はそんなに暑くないかと思っていたら、雨まで降ってきてしまいました。未舗装道路を走っていたこともあり、車は砂で真っ白。あ〜あ、、、せっかく昨日名寄で洗車したばっかりだというのに。。 道中には私と同じことをしている方もいて、途中まで一緒に移動していたのですが、向こうは「連れ」の方がいました。なぜ・・・


 朱鞠内(しゅまりない)駅周辺はなにも残っておらず、ブルドーザー類が地面を更地にしようとしていました。中にはいることはできず。
 駅前にあった観光案内の看板には、まだ深名線の路線が残っていました。

 

 添牛内(そえうしない)駅の跡です。中は倉庫のようになっていたのですが、裏手に回れば駅舎の雰囲気は残っています。
 このあたりは私と同じように廃線跡探しに訪れる人が多く、ここも結構賑わっていました。


←幌加内(ほろかない)駅舎があったところ・・・・ 
 駅舎は今年の3月に火事で焼けてしまったそうです。
 バス停の周辺はロータリーになっていて、このあたりだけ妙に広い空間になっていました。


 さて、このあたりといえば「日本一のそばの生産地」として有名なところで、道中ではごらんの白いそばの花があちこちで見られました。
 [道の駅 森と湖の里ほろかない]でもおいしいそばを食べることができるのですが、私は上の幌加内駅前にある小さなそば屋で「大ざるそば」をいただきました。


 このあとは朱鞠内まで戻り、そこから美深に抜けます。

 このあたりにはダムによってできた人造湖である朱鞠内湖があるのですが、道中は見えそうでなかなか見えないんですよね。
 こちらは国道沿いにあった展望台からの写真。よく見えないのは湖の形が複雑になっているからかもしれません。


 美深までは時間がかかるのかなとも思っていたのですが、車が少ないこともあってかなり順調に走り、途中[道の駅 美深]にも寄ってヒツジの牛乳(なんか言葉が変だ)で作ったソフトクリームなども食べました。
 道北はもう見慣れた景色なのですが、私はこの美深あたりは今回が走るのは初めてでした。ちょっと高台の、まっすぐな道をずっと走るってのはなかなか気持ちいいですね。 ただ、これだけ長い間いろんな所を走っていると、もうそろそろこの景色にも飽きてきた頃でしょうか。

 美深からさらに北に行くと音威子府(おといねっぷ)に着きます。
ここもそばが有名なのですが、こちらは朱鞠内や幌加内などとはちょっと違っておりそばが黒い色をしています。つゆも濃い色で、独特の色と味をしています。
 ここを通る旅行者はほとんどの人がそばを食べていきます。
私も、今回はこのJRの駅にあるそば屋と[道の駅 おといねっぷ]にあるレストランの両方でこのそばを食べてみました。

JR音威子府の駅舎

 こちらはJRの駅で食べられる「天玉そば」。\470です。
 かき揚げ天ぷらで、そばは腰があるのですが、天ぷらの印象はあまり少なく、食べ応えがない感じ。

 こちらは道の駅で食べられる「てんぷらそば」で\700です。
 つゆはおそらく同じものを使っているのでしょう。そばの堅さが違う意外はほとんど同じ味でした。


 このあたりからは、道路も鉄道も写真の天塩川沿いを走るようになります。川幅が広くて長い間ずっと一緒になるので、道北の旅行ではかなり印象強い川となっています。


 わたしはこの後佐久あたりまで北上してから日本海沿いの遠別というところまで行きたかったのですが、途中の道が悪天候のためか通行止め(!)。。。 しょうがないのでその先の雄信内〜天塩町まで足をのばし、低い山を越えて日本海側に出ました。(といっても70km近くも遠回り。移動が早いのであまり印象はなかったんですけどね。)

 遠別町には[道の駅 富士見]があるのですが、ちょうどここに行こうとしたときに後から救急車が追いかけてきました。事故ではないようなんですが、周囲はちょっとした騒ぎになっていました。

 右の写真はその風景を見ながらそばを食べていたどこかのおじさん(^^;
 さて「富士見」というからには利尻富士(利尻山)が見える所なんでしょうが、この天気じゃあねぇ。。。。と思っていました。
 が、実際は高台にある建物から、ほんのちょっとだけうっすらと見えていました。写真にするとなかなか見えづらいのですが、分かりますかね?


 で、このあたりの日本海といえば、オホーツク海や太平洋よりもずっとなんにもなくて寂しいところです。
 北から南に走っていて、右手には海と砂浜、草原。左手は牧草地帯。。。 所々に都市はあるものの、そうでないところは何もありません。道路はほぼ直線なのですが、上下の起伏が多く、下り坂ではどこまでも何もない景色が広がります。
 で、日本海側ってのは水平線に日が沈むので、他の海よりも「寂しさ」っていうのが大きく感じられるんですよね。

 途中の初山別(しょさんべつ)では、高台に天文台とキャンプ場などがあり、その先の岬付近ではごらんの(何もない?)日本海の景色を見渡すことのできる公園のような所があります。


 かつてはこのあたりを羽幌線という路線が走っていました。ここも今まで通り「廃線跡探し」をしても良かったのですが、ここを通るのは2回目で、他の所に比べて残っているものが少ないことが分かっていたのでやめました。ただ写真は以前のものはパソコンを壊した関係でもう残っていないため、今回をいい機会にもう一度撮り直ししました。


 先ほどの道の駅に近いところにある鉄橋跡。というよりもコンクリート橋で、レールが外された以外はほとんど残っているようです。
 

 こちらは初山別よりやや北にある橋の跡。ここから先は道路沿いに高架線のようになっていたのですが、その長さは以前よりも短くなっているような気がしました。
→ 

 羽幌市街地へ、北から入っていくときに渡る鉄橋跡だったのですが、2年前に残っていたはずのものが、もう道路の上の部分を残して跡は撤去されていました。川の上の方に作業車が見えます。


 今日は羽幌で泊まりです。 正直、私はここから沈む夕陽が見たくて羽幌に来たのですが、こんな天気であまり満足はできませんでした。ただ水平線の向こうはちょっと晴れていて、左の写真のように天売島はシルエットっぽく、よく見えていました。

 日没前にこの雲も全体を覆うようになり、最後は、雨。
この後[道の駅 ほっと・はぼろ]内にある温泉に浸かり、旅の疲れをじっくりと癒やしたあとに、今日の宿に向かいました。


  母子里−朱鞠内−幌加内−(朱鞠内)−音威子府−遠別−羽幌   329.6km



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