’02新春 苦難の四国上陸編


 冬休みを利用して、前年にちょろっとしか見ることのできなかった高松にもう一度行こうと決めました。前回は深夜バスだったのですが、あまり寝ることができなかったこともあり、今回は寝台車による移動です。

 
 乗り込む列車はこれ。「サンライズ瀬戸」と呼ばれる列車で、個室寝台が多く、電車なのでスピードもあり乗り心地の良い車両。私はこれの「シングル」という部屋を取ったのですが、立てる場所は狭かったものの、寝る分には支障がなく中もそれなり暖かかったです。車両自体は3年以上前にできていたものだったのですが、私はこれに乗るのが今回初めてでした。

 出発後は順調。階下だったので景色は地を走るような感じ。ただ窓を開けたままにしておくと寒くなってしまうので、パソコンなどをしたあとはすぐに寝ることにしました。
 
 静岡あたりで寝たのですが、岡山に着くのは6:30前。瀬戸大橋を渡るのは7時頃なので、運が良ければ瀬戸内海から日の出を見ることができるのかな、とも思っていたのですが・・・・・

 起きてみると、なにやらよく分からないローカル駅。しかも積雪がごらんの通りの50cm近いもので、しばらくこの駅に止まっているような様子でした。

 しばらくすると車内放送があり、この駅は関ヶ原駅とのこと。積雪と倒木(?)のため、ここで止まっていたそうです。
 室内にFMラジオがあったので聞いてみると、新幹線には遅れが出ているものの、在来線の普通列車は通常通り走っているとか。
(なぜ・・・)


 このころになると周囲の乗客も起き出して、何があったんだと騒ぎになっていました。乗務員も混乱気味で、今後の情報が入り次第また放送します、とのこと。遅れは4〜5時間ほどになっていました。

 隣に止まっているのは急行「銀河」で、同じように足止めされていました。雪でレールが見えなくなっていますが、よくここまで走ってこられたものです。

 この時の放送では、運転を打ち切り、乗客は普通列車に乗り換えて米原まで移動。そこから新幹線に乗り換えて先に進んでほしい、ということで、いったん乗客は列車から降りるように指示されました。


 「サンライズ」は14両で、前半分が四国へ、後ろ半分は出雲市へ行くのですが、ホームに雪が積もっている関係で通常のドアから降りることができず、前半分に乗っていた乗客は列車の真ん中まで来て、乗務員室の扉から降りるはめに。
  

 隣のホームで普通列車を待つことになったのですが、急行「銀河」の乗客も混じってしまったためにホームは大混乱。普通列車は1本出てしまったあとだったので、40分くらいも来ないのでその間待っていることに?


 しばらくすると、乗務員さんがホームまで来て「運転を再開するのでもう一度『サンライズ』車内にお戻りください」と指示しておりました。ついさっきと違う話に混乱したものの、ここで待っていても埒が開かないので車内に戻って、再び走り始めた列車から外を見ていました。


 このときは東海、名古屋地区でも記録的な大雪だったらしく、東海道線で唯一の積雪地帯でもあるこの辺りではごらんの雪景色。ほんとは真夜中の間に通り過ぎるはずだったのですが・・・
  

 当初は醒ヶ井まで、後に米原までと走行区間は伸びていったのですが、米原駅ではホームのない線に止まってしまい、乗客は降りることができず。外から列車を見ているばかりでした。


 さっきまで言ってた内容がすぐに変わってしまう、大変にとまどっていた車内放送だったのですが、乗務員さんは走行中も無線で駅と連絡していたらしく、新幹線などの連絡の対応に相当苦労していたのでしょう。

 情報が錯綜する間は列車も「迷走」しているという雰囲気で、とにかく走っているみたいな感じだったのですが、結局は京都駅で新幹線と連絡することができると言うことに。ここで急ぎの乗客は新幹線に乗り換えます。私も意味はないのですがここで乗り換えることにしました。


 京都駅では係員の方が待ちかまえており、ここで降りてくる乗客に連絡書を渡してくれます。「サンライズ」はここで運転打ち切りとなるわけではないので、特に時間を気にしない人は乗り続けることもできるのですが、この辺りがみなさんよく分かっていなかったようですね。
  

 これがその「業務連絡書」。「サンライズ」が遅れたために、乗客が新幹線、四国内の特急、山陰方面への特急列車に乗車できるように書かれてあるものです。列車は東海、西日本、四国といくつものJRがまたがるためにこのようなものが必要になるのでしょうか。ちなみに指示もとはJR西日本でした。


 ほんとなら金比羅参りにでも行ける時間なのに・・・・と思いつつ、ここから新幹線に。もちろん朝食など取っていない(7時半には高松に着く予定だったので、買い込みもしていない)ので、ここで駅弁を買って、遅い朝食。 新幹線も5〜10分くらい遅れていたらしく、雪のなくなったこの辺りから遅れを取り戻すために一生懸命走っていました(^^;。

 四国に行く特急列車も乗れるのかと思って心配していたのですが、連絡書を見せたらちゃんと乗せてもらえました。車内は空いていたので問題はなかったのですが、松山に行く予定だった方はもっと苦労していたことでしょう。

 写真は瀬戸大橋。島づたいに大きな橋をいくつも渡っていくと、やがて四国に入ります。



「金比羅参り編」のページへ      「旅の日記」インデックスに戻る    トップに戻る