’02 冬の道東めぐり


 航空チケットが安く買えるこの時期、普段は仕事でしか行くことのなかった冬の北海道に、思い切っていくことにしました。この辺りは去年の夏にも行ったばかりだったのですが、その時とはまた違う雰囲気であろうということで、同じように回ってみた感じです。
 なお、今回は全行程を問 寒別さんと一緒に行動しました。

(2月1日)

 釧路空港を降りてくる乗客はスキーをしに・・・・ というわけではないらしく、見ていると多くの方がカメラや三脚を持ち歩いてうろうろしています。かくいう我々も同じ格好で、「もしかしたら、みんな行き先は同じ??」とも思っていたのですが、実際は同じ湿原でもツルを追いかけていったのでしょう。

 では我々はどこに行くのか? と言いますと、じつはこの付近を走っているJR釧網本線沿線。この路線は釧路湿原の中にあって、この時期から冬の湿原をめぐる観光客を相手に多くの臨時列車を走らせているため、それを狙いに行こうと決めていたんです。

 と言うわけで、レンタカーを借りてから釧路市街地を通り抜け、早いペースで釧路湿原方面へ。列車ダイヤを見ながら、まずは今回のmainでもある「SL冬の湿原号」を探しに塘路まで行きました。

 途中の道路が雪道だったらどうしよう? と思っていたのですが、路面場に雪があるところは少なく、通常の道路のように走ることができました。それでも市街地を抜けると全く除雪作業がされずに閉鎖されているところもあったりして、撮影ポイントを見つけるにも一苦労。

 そんな中で見つけた最初の場所で、列車を待っている間はすごく不安だったのですが、遠くから汽笛が聞こえたときはとてもわくわくしてしまいました(^^;。空港を出てからここまで余り時間をかけないで来たのですが、この辺りからようやく北海道に来たという実感が出てきましたね。

 そんな感じで「釧路湿原」といっても、実際は沿線の鉄道ばかりを追いかけていました(^^;。冬の湿原はもちろん草は少なく、雪と凍りついた湖。その間を縫うように川が流れています。内地にはない広々とした景色とは言え、いまどきは少し寂しげな雰囲気がありました。
 そうなると、列車が走っていてもうまく周囲の景色とマッチするところというのは限られる感じがしました。



 この日はSL運行の初日。というわけなのでしょうか、機関車が2両重連で先頭に立っていました。
   

 SL列車の場合は、どうしても後追い写真を取ろうとすると煙まみれになってしまいがち(^^;。

 最日はこの辺りの感触を確かめるつもりで、この付近に留まりSL列車に絞って狭い範囲で移動することに。五十石や茅沼あたりでも撮ったのですが(列車は途中の停車時間が長いので、車でも十分追いかけることができます)、撮影は大変でした。 道路に雪はなくても道を外れたところには多く積もっていましたし、凍結しているところは足場が悪く、普通に歩いているつもりでも足を取られて滑り転んだことも。

 右の写真はシラルトロ湖付近。どうしても周りの雪景色と一緒に撮りたくて選んだところなのですが、望遠レンズではもったいないと広めで撮ってみても、列車がなかなかうまく見えてこないですね。

 SL列車の場合は煙で場所が分かるかなと撮ってみても、実際はごらんの通り。

  北海道の果てにあるローカル線なのですが、臨時列車が多かった関係で忙しく回り、3時頃を過ぎた辺りで終了。ここから今夜の宿のある斜里に向かいました。

 北海道に来て驚いたのが、日の暮れるのが早いこと。3時を過ぎるともう日が傾き始め、5時過ぎには真っ暗になってしまいます。途中の標茶、弟子屈あたりは賑やかな町だったのですが、それ以外はほとんど真っ暗でこの辺りに独特の「寂しさ」が漂っていました。

 すっかり日の暮れたあと、止別駅に立ち寄りました。この辺りはオホーツク海沿いで今時は流氷のシーズンでもあるのですが、この駅からは海岸は見えず、列車もなかったのでとても寂しい感じがしました。
 沿線の駅では駅舎に喫茶店が併設されていることが多いのですが、ここもその1つ。しかしこの日は移動で疲れていたこともあり、中には入らずにこの辺りの雰囲気だけを味わって、斜里に戻りすぐに宿に入りました。


  


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