(その2)               (その1)へ

 

 ・・・そんなわけで、SLが駅に入線する瞬間は見られなかったのですが、乗客を歓迎するセレモニー(というか)が非常に賑やか。駅前では地元の舞踊のようなものが披露され、駅構内では土産物が一斉に売り出され、多くの乗客たちが入り交じって一気に活気だちます。

 この駅で、SL銀河は1時間以上もの長い間停車をし、その間に列車やら駅の外やらをあれこれ見られるというわけです。ホームの連絡通路では、機関車の給水や石炭の手入れの様子を見ようと多くの人がカメラを構え、元に戻って連結後も、やはり正面からの機関車を撮ろうと撮影に混雑していました。

 さて、我々はとりあえず自分たちの席へ。。 車内はこの列車専用にあつらえてあって、沿線の出身者である宮沢賢治にちなんだ演出が所々に見られます。その中には、鉄道車両で初の「プラネタリウム」も・・・ と思ったら、上映案内の車内放送があったので、早速行ってみることに。 いちおう観るためには整理券をもらう必要があるのですが、見ると長時間停車中でも上映しており、人数にも余裕があったのですぐに上映する分の整理券をもらってきて、子どもを連れてさっさと行ってきてしまいました(^^)。 それなりに狭い空間ではありますが、真っ暗になってしまえばそんなのは気にならなくなり、小規模でもきれいな夜空が見られます。 

 

 でも・・・ この列車に乗るのであれば、少なくとも宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」などの小説を読んでおく等の"予習"は必要になるかも知れません(^^)

 

 座席についても車内の撮影やら、荷物の整理やらいろいろあって・・・発車時間まではあっという間とはいえ、いよいよ出発! 長い汽笛の後、SL独特のガクガクする揺れとともに列車はゆっくりと発車しました。 子どものことを考えると窓はあまり開けたくなかったのだけれど、危なくない程度にやっぱり開けることにしました。


 というのも・・・ 沿線は多くの撮影者や、列車を追いかけて走る人たち、他にも地元と思われる沿線の人たちがみんな列車に向かって手を振ってくれるのですね。乗っている方も、それが楽しいらしい。 σ(_)としては、SLと客車(と言ってもエンジンつき)の協調運転がないのかなぁという方に気を取られ、先頭の方で運転室の様子を見ておりました。が、下り方向は文字通り"下り"で、客車が動力を出す必要は無かったのですね。

 座席に戻ってみると、子どもたちは手を振り疲れたのか寝てしまっていました(^^)。仙人峠や陸中大橋辺りはマニア的には非常に興味深いスポットですが、嫁子どもにはなんの興味も無く(?)、トンネルばかりでは景色もつまらないようだったみたいです。なので、今度は交代で車内をあれこれ散策。最も食いついたのは売店で、この車内でしか売っていないであろうオリジナルグッズが多数ありました。これらを物色して(^^;)、席に戻ってからは再び賑わいを取り戻したような、釜石市内の沿線の人たちに手を振りながら、1時間半の長いような短いような乗車時間が過ぎて、ようやく終点の釜石に着きました。

 改札を出ようとすると、ちょっとした記念品が。これ、特性の本のしおりだそうです。

 なんと、これ、もらっていいの? 小粋な土産物にびっくり。

 

 いざ乗ってみると、家族みんなが非常に満足だった様子。子どもも途中寝ちゃったりはあったけど、汽笛や煙に臆すること無く、独特のSLの雰囲気を楽しんだようです。

 

 ここからあとは釜石の土産物を物色したり、被災地の跡地に建てられたイオンモールを見に行ったり、翌日はディーゼルの快速列車で早めの移動をして、新幹線では退屈している子どもをなだめすかしながら、非常に長いような時間であった旅行を満喫して帰ってきました。

 

 いろんな所に課題は残ったものの、絶望的に動けないような困ったことは無く、私的には十分満足して行ってこれたような気がします。 SLって、マニアだけで無くいろんな世代の人たちにも興味を持たせる最強のアイテムですね。 本来ならSL以外にももっと時間を取って周辺の観光時間を長くしたかったのですが、子どもたち向けの施設などはなかなか見つからないため、ここら辺はもっと子どもが大きくなってからでないとうまくいかないような気がしました。 これをきっかけに、またみんなで出かけられる機会が増えないかな。



(その1)へ
         旅行の日記インデックスに戻る            トップに戻る